TeX/LaTeX印刷ソフトウェアセットです(訳注:正確には組版システムです)。 その美しく質の高い出力から数年来、学術機関で採用されてきました。 CJKはLaTeX2eマクロパッケージです。TeXドキュメントのCJK (Chinese/Japanese /Korean)リテラルコードを使うことができます。
まずはじめにLinuxシステムにTeX/LaTeXをインストールする必要があります。 多くのLinux配布パッケージにはすでにteTeX/LaTeXが含まれています。もし なければ自分でインストールします。詳しくは teTeX HOWTOを参照して下さい。
訳注:中野武雄 nakano@apm.seikei.ac.jp
さんが書かれた
「pLaTeX2e installation mini-HOWTO」も参照しましょう。JFサイトに
あります。
以下のサイトからCJK 4.1.2を入手します:
ftp://nctuccca.edu.tw/Chinese/ifcss/software/tex/CJK-4.1.2.src.tar.gz
TTFフォントホームページ:
ftp://nctuccca.edu.tw/Chinese/ifcss/software/fonts/big5/ms-win/
teTeX/LaTeXをインストールしたディレクトリについて知っておいて下さい。
例えば$TEXMF
は/usr/lib/texmf
です。ntu_kai.ttf
フォントを使っているものとします。別のフォントを使っている場合は適当に
置き換えて読んでいって下さい。
$TEXMF/fonts/truetype/chinese
に置きます(
decompression章を参照)。texinput
サブディレクトリ
を$TEXMF/tex/latex
に移動して、CJK
に名前を変更します。
フォントディレクトリを作ります。
# cd 4_1.2/; mv ./texinput $TEXMF/tex/latex/CJK
# mkdir -p $TEXMF/fonts/tfm/chinese/ntukai
# mkdir $TEXMF/ttf2pk
# mkdir $TEXMF/hbf2gf
4_1.2/doc/teTeX
以下の*.diff
を以下のファイルにpatch
コマンドを使って当てます:
/usr/bin/MakeTeX*
$TEXMF/web2c/texmf.cnf
$TEXMF/fontname/special.map
例えば:
# cd /usr/bin
# patch -s < 4_1.2/doc/teTeX/MakeTeXPK.diff
TeXバージョンはとても大きいので、patch
は失敗するかもしれません。
もしパッチが失敗したら直接手で失敗した箇所を直しておきます(失敗したパッチ
は.rej
ファイルに保存されます)。もしpatch
の意味がわからない場合は、
誰かわかる人に聞いてみて下さい。
bg5conv
をコンパイル、インストールします。
# cd 4_1.2/utils/Bg5conv; gcc -o bg5conv bg5conv.c
# chmod 755 bg5latex
# cp bg5conv bg5latex /usr/local/bin/
# gzip bg5conv.1; cp bg5conv.1.gz /usr/local/man/man1/
BIG5のあるコードがあり、TeXドキュメントは{
, }
, &
などTeXの特殊なトークンから成ります。bg5conv
はこのコードをTeXで操作でき
る特定のフォーマットに変換します。
ttf2pk
をコンパイル、
インストールします。
# cd 4_1.2/utils/ttf2pk/src
# make all OS=unix
# cp ttf2pk /usr/local/bin/
# cd ..
# cp config/ttf2pk.cfg $TEXMF/ttf2pk/
# gzip ttf2pk.1; cp ttf2pk.1.gz /usr/local/man/man1/
# cp c00kai.fd $TEXMF/tex/latex/CJK/Bg5/
# cp MakeTTFPK /usr/local/bin
$TEXMF/tex/latex/CJK/Bg5/
以下のc00kair.fd
ファイルを編集します:
\def\fileversion{4.1.0} \def\filedate{1996/11/20} \ProvidesFile{c00kair.fd}[\filedate\space\fileversion] % traditional Chinese characters in Big 5 encoding scheme. % font shape: kai % ntu_kai.ttf is Kai3 Shu1 ("model book") \DeclareFontFamily{C00}{kair}{} \DeclareFontShape{C00}{kair}{m}{n}{<-> CJK * ntukar}{} \DeclareFontShape{C00}{kair}{bx}{n}{<-> CJKb * ntukar}{\CJKbold} \endinput
texconfig
を実行します:
# texconfig rehash
# texconfig hyphen
# cd 4_1.2/examples
# bg5latex Big5.tex (Big5.dviが出来ましたか?)
# xdvi Big5.dvi (中国語を見ることができましたか?もちろんXモードです)
# dvips Big5.dvi -o Big5.ps (PostScriptフォーマットに変換します)
# ghostview Big5.ps (ghostviewで閲覧します)
# lpr Big5.ps (中国語を印刷できるかどうかプリンタに出力してみます)
examples
以下のBig5vert.tex
を使って
上記した手順を繰り返します。
例えばMingスタイルフォントntu_mm.ttf
に変更する時は
$TEXMF/fonts/truetype/chinese
にTrueTypeフォントに置きます。$TEXMF/ttf2pk/ttf2pk.cfg
に以下2行を追加します:
ntumm: -e Big5 $TEXMF/fonts/truetype/chinese/ntu_mm.ttf
ntummr: -r 1 -e Big5 $TEXMF/fonts/truetype/chinese/ntu_mm.ttf
c00ming.fd
ファイルを作ります:
# cd 4_1.2/utils/ttf2pk
# cp c00ming.fd $TEXMF/tex/latex/CJK/Bg5/
texconfig
を実行します。4_1.2/examples/Big5.tex
ファイルのkaiをmingに変更して、
bg5latex
, xdvi
, dvips
を実行します。結果が正しいかどうか
確認して下さい。c00mingr.fd
ファイルを作ります。Big5vert.tex
ファイルのkairをmingrに変更してテスト
処理を繰り返します。
\def\fileversion{4.1.0} \def\filedate{1996/11/20} \ProvidesFile{c00kair.fd}[\filedate\space\fileversion] \DeclareFontFamily{C00}{mingr}{} \DeclareFontShape{C00}{mingr}{m}{n}{<-> CJK * ntummr}{} \DeclareFontShape{C00}{mingr}{bx}{n}{<-> CJKb * ntummr}{\CJKbold} \endinput
中国語CJK TeXドキュメントと一般のLaTeXドキュメントの主な違いは:
\CJKfamily
コマンドが使えます。例えば
コマンド\CJKfamily{fs}
はフォントfs(fs
はc00fs.fd
で
定義されているフォント名です)をSong-imitatedフォントに変更します。
\documentclass[12pt]{article} \usepackage{CJK} \begin{document} \begin{CJK*}{Bg5}{kai} \section{first section} \section{second section} Paragraphs, sections, pictures, tables, references and so forth... ... \end{CJK*} \end{document}
Chen Hung-Yih < yih@math.ncu.edu.tw> 教授によって開発されました。ChiTeXを使った操作は、特殊なコマンドを別にすれば、 English TeXのように簡単です。
以下から
ftp://dongpo.math.ncu.edu.tw/tex-archive/local/chitex/chitex/Linux/
LinuxにインストールしているTeXのバージョンを知っておきます。 古いシステムでは通常NTeXがインストールされていて、新しいものではteTeXです。 あなたのLinuxシステムにteTeXあるいはNTeXのどちらがインストールされている か調べるには、TeXを実行します。画面に
This is TeX, Version 3.14159
が表示される時はこれはteTeXです。一方、
This is TeX, Version 3.1415N
ならこれはNTeXです、あなたのTeXに対応するChiTeXをダウンロードして下さい。
ChiTeXをインストールするのは簡単です。chitex60.tgz
(teTeX)あるいは
chitexN.tgz
(NTeX)そしてfonts1.tgz
, fonts2.tgz
を
/usr/local
以下に置きます。そしてchitex60.tgz
を展開して
csetup
セットアッププログラムを実行します。
# tar zxvf chitex60.tgz
# cd chitex60
# ./csetup
ChiTeX用の中国語TrueTypeフォントがインストールできます。
$TEXMF/fonts/chinese/ttf
以下に置きます。$TEXMF/tex/chinese/chitex.fdf
を修正します。以下の1行を
追加します:
\choosechfont{fontname}{filename}
ここでfilename
は拡張子.ttf
を消したフォント名です。
また\fontname
はドキュメントでフォントを使うためのマクロです。
例えばavntmv.ttf
というフォントを使いたい時は
\choosechfont{ming}{avntmv}
行を書いて、
avntmv.ttf
フォントを使うために\ming
マクロを定義します。
chitex.fdf
では定義されているフォントがあります。
これらのフォントをインストールした場合はchitex.fdf
を変更しないで
下さい。
\kai ----> ntukai.ttf
\li ----> ntuli.ttf
\mr ----> ntumr.ttf
\fs ----> ntufs.ttf
ここでChiTeXについているサンプルでテストします:
# chilatex math2.tex (コンパイル)
# xdvi math2 (プレビュー)
# dvips math2 (PostScript ファイルへの変換)
# ghostview math2.ps (ghostviewで出力する)
新しくインストールしたフォントをテストするために短いドキュメントを 書きます:
\documentclass[12pt]{article} \begin{document} \ming This is a test(You should type these words in Chinese). \end{document}
詳しくはChen教授のホームページを参照して下さい。
http://www.math.ncu.edu.tw/yih/intro.htm
DtopはUNIXプラットフォーム用の中国語印刷ソフトウェアです。 Behavior Design Corporationで 開発されました。1995年11月はじめにバージョンv1.4がリリースされました。 同時に5つのさまざまなプラットフォームを構成しています。Linuxβバージョンは 期限なしの評価版です。その他、優れたLinux中国語環境を実現しています。しかし 公式バージョンはビジネス市場を視野にいれるまで遅れているようです。 これは開発を中止したのかもしれません。
DtopのLinux用βバージョンは以下のftpサイトからダウンロードできます:
それぞれ以下3つのサブディレクトリがあります:
Dtopバイナリファイルとデータファイルを保管しており3つのファイルに分けられま す。ファイルを展開すると約40MBのディスクスペースを使います。
Dtopによって定義されたファイルフォーマットのDtop関連ドキュメントを保管して います。Dtopβバージョンを使ってこの文書を読めます。
DtopのXバージョン用リファレンス。Dtopのファイルフォーマットです。 XバージョンはLinux, IBM AIX, HP-UX, Sun 4.1.x, Solarisでアクセスできます
必要なハードウェアは:CPU 486 DX-33以上、RAM 16MB以上、50MBのディスク空き 容量。メモリが足りないといつか後悔しますよ。
dtop.linux
以下のファイル全てを適当なディレクトリ(例えば
/usr/local/dtop
)で展開します。
実行する前にまず環境変数$DTOPHOME
をDtopをインストールする
ディレクトリにセットしておきます。$DTOPTMP
はDtop用の作業ディレク
トリです(通常は/tmp
)。XAPPLRESDIR
はDtopのリソースファイルが
あるディレクトリです。$DTOPHOME/user
にセットします。
# export DTOPHOME=/usr/local/dtop
# export DTOPTMP=/tmp
# export XAPPLRESDIR=DTOPHOME/user
Dtopで使う中国語フォントディレクトリを設定する必要もあります。
# xset fp+ $DTOPHOME/pcf.chn
最後にKeysymマッチングテーブルを設定します。ワークステーションとは違って
KeysymとKeycodeのあいだではLinux Xは重なっています。
例えばBackSpace
とDelete
のKeysymsはLinux Xでは全て同じKeycodeに
マッチしています。そのためBackSpace
の動作はDelete
とみなされます。
この問題を解決するためにDtopはKeysymファイルを$DTOPHOME/user
以下にdtop_keysym.linux
というファイル名で作ります。Xを開始したら、
# xmodmap dtop_keysym.linux
と入力して下さい。 別の解決方法はシェルから直接コマンドを実行することです:
# xmodmap -e "keycode 22 = BackSpace"
# xmodmap -e "keycode 107 = Delete"
準備ができたらDtopを実行できます。
# $DTOPHOME/bin/dtop14
詳しいイントロダクションについてDtopのオンラインリファレンスを 読むことができます。
ChinesePowerはXで使う極東エディタ(Far-East Editor)です。WYSIWYGとして 分類されます。BIG5, GB, 日本語、韓国語混じりの入力、PostScriptの表示/印刷を サポートしています。ドキュメントを7色GIFグラフィックにできます(中国語ホーム ページには十分です)。ChinesePowerはHBFあるいはTTFフォントを使っています。
以下から入手できます。
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/x-win/editor/chpower-2.0.tar.gzChinese PowerをコンパイルするにはHBFフォントとMotifライブラリが必要です。 はじめにあなたのシステムに合わせて
Makefile
を修正して、
# make
とします。 メイクが終ったらバイナリ実行ファイルを作ります。そして環境変数を設定します:
# export HBFPATH=/usr/local/lib/chinese/HBF/
# export TTFPATH=/usr/local/lib/chinese/TTF/
# export HZINPUTDIR=/usr/local/lib/chinese/dict/
# export CHPOWERPATH=path_of_chinesepower
これはwycc < wycc@iis.sinica.edu.tw>氏によって開発されました。 中国語ドキュメントの印刷を簡単にします。関連情報は
http://formosa.iis.sinica.edu.tw/~wycc/にあります。