この章はどのようにして中国語ドキュメントを印刷するか解説しています。しかし プリンタの設定については解説していません。プリンタはすでに設定されている ものとします。この章で紹介されているツールは全てPostScriptフォーマットに変換 するものです。プリンタはPostScriptファイルを印刷できるようにしておく必要が あります。もしプリンタがPostScriptを直接サポートしていないなら
を代わりにインストールしておきましょう。また
も参考にして下さい。
cnprint
は中国語テキストファイルをPostScriptフォーマットに変換するための
印刷ツールです。コマンドは標準のものと同じです。GB, HZ, BIG5コードをサポート
しています。
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/unix/print
からダウンロードして下さい。ファイル名はcnprint280.tar.gz
です。
cnprint280.tar.gz
は5つのファイルから成ります。
# ls
cnprint.1 cnprint.cmd cnprint280.README
cnprint.c cnprint.help
以下のようにしてコンパイルします:
# gcc cnprint.c -o cnprint
# mv cnprint /usr/local/bin
# mv cnprint.1 /usr/local/man/man1
HBFフォントは記述ファイル(description files)とフォントファイルを含んでいます。
ここで.hbf
はフォントを記述したヘッダファイルです。プレーンテキストで
フォントファイルのファイル名が記録されています。
記述ファイル、フォントファイルをインストールしておく必要があります。
これらは
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/fonts/
にあります。
例えばSung-模倣スタイルフォントタイプのccfs24.hbf
を使いたい時は
以下3つのファイルを入手しなければいけません:ccfs24.hbf
, cclib.n24
、ccsym.24
。ifcssフォントディレクトリの
00index.txt
ファイルにHBFフォントファイル名をリストしてあります。
HBFフォントをストアするディレクトリを指定します(例えば/usr/local/lib/chinese/HBF/
)。HBF記述ファイルとフォントファイルを全てこのディレクトリに置
きます。そして環境変数にHBFのパスを入れておきます:
# export HBFPATH="/usr/local/lib/chinese/HBF/"
cnprint.cmd
ファイルはcnprint
用のデフォルト値を指定していま
す。インストールしたHBFフォントを指定しておき、$HBFPATH
に
exportします。
# cp cnprint.cmd $HBFPATH
コマンドcnprint -w FILENAME
を使って中国語テキストファイルを
PostScriptファイルに変更することができます。詳しくはman cnprint
して
調べて下さい。
cnprint 2.80
は様々なフォーマットに変換する見事な機能
が追加されています。例えば、
BIG5 <=> GB <=> HZ.
BIG5 <=> GB
については、他のテーブルをインストールしておく
必要があります。以下のサイトから入手して下さい:
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/unix/convert/hc.tabこれをHBFのフォントディレクトリに置いて、
cnprint.cmd
に以下の行を
追加修正します。
DEFAULT_GBB5_TABLEFILE: /usr/local/lib/chinese/HBF/hc.tab
GBコードのBIG5については、cnprint 2.80
の単語から単語の変換
だけでなくフェーズからフェーズについても動作させることもできます。
しかしcnprint
それ自身は変換用の辞書を提供していません。つまり必要なら
ユーザー自身がその辞書を作る必要があります。詳しくはman cnprint
を
参照して下さい。
この小さなプログラムの目的は中国語を扱えない出力デバイスで中国語の出力を 行えるようなPostScriptファイルを作ることです。 例えばNetscapeでファイルを印刷する時、はじめにPostScriptフォーマットに 変換します。しかしPostScriptの出力が中国語フォントをロードすることが できず、その結果中国語のオリジナル部分はdisturbedコードになってしまいます。
このプログラムはPostScriptを読み込みdisturbedコードを対応する単語に置き換え ます。そして結果を標準出力デバイスに出力します。出力はPostScriptドキュメント を印刷できるプリンタに送ることもできます。
このサイトからps2cps をダウンロードして
ftp://linux.cis.nctu.edu.tw/packages/chinese/misc/ps2cps-0.1.tgz展開します。必要に応じて Makefileを修正して下さい:
BINPATH : ps2cpsバイナリファイルをインストールするパス
PS2CPSPATH : PS2CPSのリソースファイルパス
PS2CPSRC : PS2CPSのリソースファイルの名前
次のステップはmake all install
です。前の章に対応するHBF中国語フォントを
インストールしてps2cpsrc
ファイルを修正しておきます:
HBF_PATH: HBFフォントのディレクトリパス名を定義
HBF_NAME: HBFフォントのファイル名を定義(パス名は不要です)
CH_WORD_SHIFT: 中国語フォントのシフトを定義
最後のアイテムは中国語フォントの位置の調整に使われます。ある中国語フォント とオリジナルの英語フォントはおそらく同じ水平レベルライン(horizontal level line) にはないので、この変数を-1.0から+1.0(上下)の範囲でセットすることができます。
そしてテストを行うために:
# ps2cps thhsieh.ps > c-thhsieh.ps
中国語の単語が見れるかどうかghostview
を使って確認してみて下さい。
しかしこのプログラムはまだβ版なので多くの問題があります。質問やお奨め があったら作者に直接メッセージを送ることもできます: Tung-Han Hsieh < thhsieh@twclx.phys.ntu.edu.tw>。
これはBIG5ベースの中国語ファイルを印刷できるPostScriptに変換するプログラム です。cnprintと同じです。しかしTrueTypeフォントを使っているので出力は 他のものよりとても美しいです。さらにNetscapeの出力したPostScriptを中国語に 変換することができるスクリプトが付いています。作者は Chen-Shan Chin < cschin@u.washington.edu>です。
このソフトウェアは以下のwebサイトから手に入ります:
http://weber.u.washington.edu/~cschin/bg2ps/
展開してコンパイルします:
# mkdir bg2ps
# cd bg2ps
# tar xzvf bg5ps.tgz
# gcc -O2 ttf2psm.c -o ttf2psm
次にTrueTypeフォントをインストールします。bg2psと同じディレクトリや
他のディレクトリ以下にインストールすることが可能です。詳しくは
TTFフォントのインストール章を参照して下さい。
ディレクトリ以下に.bg5ps.conf
を作って、このプログラムに付いている
サンプルファイルを取り出します。もっとも重要なのはTrueTypeフォントを
どこのディレクトリにインストールしたかchineseFontPath
に指定することです。
またfontName
の中身を使っているフォント名に直します。
附属しているサンプルを、ghostview
あるいはgv
に出力してみて、
テストしてみます。
# ./bg5ps -if test.big5 -of test.ps
# ghostview test.ps
nps2cpsは設定ファイルを持っていません。各自nps2cps
スクリプトの
chineseFontPath
とfontName
を修正する必要があります。
nps2cpsのテスト:
# nps2cps < netscape.ps > test.ps
# ghostview test.ps
gb2psプログラムはGB、HZコードを印刷するためのツールです。
- Package:
gb2ps.2.02.tar.gz
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/unix/print
- Fonts:
csong24.ccf ckai24.ccf
cfang24.ccf chei24.ccf
ftp://ftp.ifcss.org/pub/software/fonts/gb/misc/
作られたディレクトリ(/usr/local/lib/chinese/CFONT
など)にフォントを
置きます。
gb2psをコンパイルする前にMakefile
の設定を変更します。
CFONT=/usr/local/lib/chinese/CFONT/
COVERPAGE=/usr/local/lib/chinese/lib/cover.ps
以下のコマンドを実行します。
# make
# cp gb2ps /usr/local/bin