NOTE: この章の作者の方から1997年6月11日にメールで送られたものです。
dpkgと2,3時間格闘してみて、ppa Zipドライブの認識ができるように Debian "Rescue" ディスクを修正してしますのが最も簡単である結論に達しました。 これはとても簡単に行えます。修正したディスクを通常のDebian基本システム インストールで使うことができます。いったん基本システムをインストールして しまえば、ブートディスクを使って新しい基本システムをスタートし、dselectを使って インストールを完全なものにできます。この方法を行うために2つのカーネルを 構築する必要があります。ひとつはppaと初期RAMディスクをサポートしたもの。 もうひとつはRAMディスクサポートをしないカーネルです。
やろうと思えば 3章のステップを全て飛ばして、 DebianインストールでZipディスクのフォーマットもすることができます。
DebianレスキューディスクはSYSLINUXスタイルのブートディスクです。
DOSフォーマットのフロッピーディスクでMS-DOSをロードしないように
特別なブートローダを使っています。これらのディスクではカスタム化したブート
設定に容易に修正することができます。Debian 'boot-floppies'
パッケージにはブートディスクの作成プロセスを自動化するスクリプトセットが
含まれています。しかしこのスクリプトはシンプルなもので、手で処理を行う方が
よいということに気づきました。 これはDebianの哲学から少し逸れるものですが、
私は手で行いました :)。以下は主にレスキューフロッピーのreadme.txtファイルに
書かれていることです。
レスキューディスクの作り方を忘れたらDebian installドキュメントを 参照して下さい。
訳注:UNIXでイメージファイルをフロッピーディスクに書き込むには:
dd if=rsc1440.bin of=/dev/fd0 bs=512 conv=sync;sync
とします。
Zip ppaサポート
カーネルの設定と作成した新しいカーネル
を構築しますが、RAMディスクの設定もして初期RAMディスクサポートをするように
します。またmsdos, fat, minix, ext2fs, procfs
ファイルシステムの設定
をする必要もあります。
またZipディスク上に、最後にインストールしたいモジュールも設定しておきます。
カーネルの設定ができたら構築します:
==> make dep; make clean
==> make bzImage
モジュールを作ります:
==> make modules
あとでこれらをインストールします(今はモジュールインストールをしません)。
NOTE: 'make zImage'ではなく'make bzImage'を使っている
ことに注意して下さい。
==> fdmount fd0
あるいは
==> mount /dev/fd0 /mnt
==>などなど :)
(i386プラットフォーム用のarch/i386/boot/bzImage
にある)カーネル
イメージをフロッピーディスク上のlinuxにコピーします。
==> cp arch/i386/boot/bzImage /mnt
適当なエディタでレスキューフロッピー上にあるrdev.shスクリプトを開きます。 最後の行
'rdev /mnt/linux /dev/ram0'
を
'rdev /mnt/linux /dev/sda1'
に変更します:
/mnt/linux
の最後の箇所は適当なパスに変更して下さい。
フロッピーは/fd0
にマウントしているので、/mnt/linux
を/fd0/linux
に変更します。
==> ./rdev.sh
と実行して下さい。
修正したレスキューディスクをブートさせます。全てうまくいったら
見慣れたDebianメニューベースのインストールプロセスが表示されます。
いつもと違うのはppa Zipドライブが対象となっていることです。ハードディスク上
にシステムをインストールしているように処理を進めていきますが
、/dev/sda1
をルートとしてマウントして/dev/sda2
をスワップ
として初期化しておいて下さい。
標準的なインストールプロセスからすこし外れたものがあります -- ロードモジュールをインストールしない/設定しないということです。ここで レスキューディスクの作成と修正の後半で作った モジュールをインストールします。
カーネルの設定と作成と
フロッピーにカーネルを納めるで書いたようにして
ブートディスクを作ることができます。またもし必要ならDebianインストール中
に"Create Boot Disk"
オプションを使うこともできます。
他のSYSLINUXブートディスクがあるので、2つ目のオプションが気に入っています。
私がカスタムしたブートフロッピーの振る舞いを記述する初期メッセージ(greeting
message)を編集することができ、カーネル引数を追加できるからです。
ファンクションキーを使ったヘルプファイルを入れることさえできます。
カーネルを再構築したりブートディスクを後からRAMディスクサポートにしたい
方がいるかもしれません。その時は連絡して下さい。
ブートディスクを挿入してインストールメニューの「Reboot」オプションを 選びます。
システムが再起動されると、遅いけれど完全に動作する(ppa Zipドライブを外した) Debian基本インストールができています。ここで通常のインストールを行いUNIX ユーティリティ(ドキュメントセット、make、gcc、ライブラリ、その他さまざまな ファイル操作ユーティリティ)を全てインストールしました。後は緊急時にシステム を復旧するための緊急ブートディスクです。
NOTE: 次のステップを行うために少なくともmakeはインストール
しておいて下さい。
Zip ppa サポートの新しいカーネルを構築する
で作ったモジュールのインストールをします。makeはインストールされているはず
なので、ここでハードディスクパーティションをマウントできるようにカーネルを
構築しておきます。適当なディレクトリに移動してmake modules_install
と
実行します。以下はこの作業例です:
==> mount /dev/hda2 /mnt
==> cd /mnt/usr/src/linux
==> make modules_install
NOTE: ステップ6で説明したように/etc/fstabファイルを修正
する必要はありません。Debianインストールプロセスは
すでにそれらが考慮されています。
「
ステップ6」
:"/etc/fstab
を作る"。