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5. メール・ユーザエージェント

この章では、ユーザがメールを読んだりするための、ユーザーエージェントに ついて書きます。これは、先に書いたトランスポートエージェントと連係する ものです。

5.1 Elm

Linux 上で Elm は全く問題なくコンパイル、インストール、実行ができます。 elm のソースファイルとインストール説明書に、詳しく書かれています。

ただし、Elm の設定スクリプトである config.sh で、変数 ranlib が誤って 設定されますので注意して下さい。Elm 開発チームは、既にこの問題について知っ ていますので、これ以上迷惑をかけないようにして下さい。

処理の実行前に config.sh の変更が可能ですので ranlib='ranlib' と変更し ます。そうしないと、コンパイル終了後にリンクが実行されません。

バイナリ形態で配布されているものを使うには、コンパイル時に指定されたホ ストネームとドメインの情報を置き換えなければなりませんので、以下のよう な /etc/local/lib/elm/elm.rc ファイルを作成して下さい。

        #---------- /usr/local/lib/elm/elm.rc ------------------
        #
        # this is the unqualified hostname
        hostname = myhostname
        #
        # this is the local domain
        hostdomain = subdomain.domain
        #
        # this is the fully qualified hostname
        hostfullname = myhostname.subdomain.domain
        #
        #--------------------------------------------------------
ただし、MIME 形式のメールを読むには、 MIME 形式を利用できるようにコン パイルされた Elm を使い、(パスの通っている所に) metamail をインストー ルしなければなりません。 Metameil については metamail の節を見てくださ い。

v2.4.5 より新しい gcc や v4.4.4 より新しい gcclib では Elm のコンパイ ルに失敗するという報告があります。 ccnp@unitrix.utr.ac.za (Neil Parker) さんが longyear@netcom.com (Al Longyear) さん の報告を引用したものを、ここに引用します。

5.2 Mailx

Linux アーカイブサイトには、 mailx のバイナリがあります。 v5.3a にはセ キュリティ上の問題点がありますので、 5.3b 以降のバージョンを入手して下 さい。ソースからコンパイルしたい場合には、 mailx v5.5 ならば Linux で パッチなしにインストールできます。

sunsite のバイナリ配布で、問題になる可能性があると思われる点は、 /usr/lib/sendmail ではなく /usr/lib/smail をトランスポート・エージェン トとして使うようにコンパイルされている、ということだけです。そのために、 sendmail のリンクを張る必要があるかもしれません。

もしもまだ SLS1.00 の古い "edmail" を使っている人がいれば、これを mailx と置き換えることを是非お勧めします。

5.3 metamail (この節は訳者が書き加えました)

これは Linux の問題ではなく、一般的なことですが、メールの Subject など のヘッダに日本語を使うためには MIME エンコードされた文字を用いなくては なりません。 エンコードされていない漢字のヘッダをつけることは、メール リーダーによっては文字化けの原因になります。metamail による MIME エン コーディングをすれば、ヘッダの漢字のみならず、画像や音声などのデータを メール本文に含めることもできます。metamail は MIME エンコードされたネッ トニュースを読むためにも必要です。(GNUS などのニュースリーダーから呼び 出されます)

metamail はたとえば以下のサイトから入手できます。

mm2.7.tar.gz などというファイル名で登録されています。config.h の冒頭に

  #define LINUX
を宣言してやれば簡単にコンパイルできます。

5.4 VM (View Mail) (この節は訳者が書き加えました)

VM は Emacs から利用できるメイルインターフェイスです。フォルダを作って メールを分類する機能があります。metamail を利用して MIME を読むことの できるパッチ (5.35W) などもあります。

VM およびそのパッチは以下のサイトなどから入手できるでしょう。

わたしの経験では、5.35W はいくつかの emacs lisp ファイルを手動でコンパ イルしなくてはなりませんでしたが、それでもインストールは簡単です。

5.5 その他のユーザエージェント

Linux で動くことが知られているものを、下に書きます。どこにあるかなどは archie で調べて下さい。


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